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夜疑神社

(やぎ じんじゃ)

夜疑神社は、大阪府岸和田市にある歴史ある神社で、地域の守護神として崇敬されています。平安時代に作られた『延喜式』にもその名が記載されており、古くから信仰の対象となっています。神聖な雰囲気に包まれた静かな場所で、地域の人々に長年崇敬されてきた夜疑神社は、現在も多くの人々に親しまれています。

祭神

夜疑神社の主な祭神には以下の神々が祀られています。

これらの神々が祀られており、特に布留多摩命は古代の豪族・八木氏の祖神とされています。

夜疑神社の歴史

夜疑神社の創建年代は不詳ですが、平安時代の『延喜式』に記載されていることから、その歴史は千年以上にわたると考えられています。また、平安初期に編纂された『新撰姓氏録』には、「八木造、和多罪豊玉命の児、布留多摩命の後なり」という記述があり、古代豪族の八木氏が祖神である布留多摩命を祀ったことが夜疑神社の起源とされています。

江戸時代に入ると、夜疑神社は中井村の村社として崇敬されるようになりました。中井村の名称は「中八木」から転訛したものとされており、地域との深い結びつきが窺えます。その後、1872年(明治5年)に村社に列格され、1908年から1909年の間に周辺の村社を合祀し、1943年(昭和18年)には郷社に昇格しました。

文化財

岸和田市指定有形文化財

夜疑神社には、岸和田市指定の有形文化財として「雨乞絵馬」があります。これは、津田雲渓によって描かれたもので、祈雨のために奉納された貴重な絵馬です。

岸和田市指定天然記念物

また、夜疑神社の社叢(しゃそう)は、岸和田市指定の天然記念物に指定されています。社叢とは神社の周囲に自然に残された森林や樹木のことで、神社の歴史や自然環境を今に伝える重要な遺産です。

例祭とだんじり宮入り

例祭

夜疑神社の例祭は毎年10月5日に行われます。この例祭は、地域の人々が一年の安寧と豊作を感謝し、来年の平安を祈願する重要な行事として親しまれています。

だんじり宮入り

夜疑神社で行われる「だんじり宮入り」は、毎年体育の日の前々日に実施される岸和田のだんじり祭の一環です。八木だんじり祭の初日には、八木地区の各町(中井町、吉井町、荒木町、下池田町、箕土路町、西大路町、小松里町、額町、額原町、大町、池尻町)から11台のだんじりが集まり、朝8時半から9時半頃にかけて夜疑神社の境内に並びます。

宮入りの順番は毎年同じであり、各町がその伝統を引き継ぎながら参加しています。だんじり祭は、地元の人々にとって地域の絆を深める大切な機会であり、観光客にも大変人気のある行事です。

夜疑神社と周辺の観光情報

夜疑神社は、岸和田市の歴史ある神社として、多くの観光客に親しまれています。神社周辺には、岸和田城やだんじり会館などの観光スポットもあり、歴史と文化に触れることができます。また、秋のだんじり祭の時期には、夜疑神社周辺は祭りの賑わいで活気に満ち、訪れる人々にとっても思い出深い体験となります。

まとめ

夜疑神社は、大阪府岸和田市に位置する歴史ある神社で、地域の守護神として崇敬されてきました。その歴史は千年以上にわたり、古代豪族八木氏によって祀られた布留多摩命をはじめとする神々が鎮座しています。また、岸和田市指定の有形文化財である「雨乞絵馬」や、天然記念物の社叢など、文化的価値の高い資産が保存されています。

さらに、毎年行われる例祭やだんじり宮入りでは、多くの地域住民と観光客が集まり、神社周辺は賑わいを見せます。夜疑神社は、岸和田市の歴史や文化、地域の人々の心に根付いた神社であり、今後もその伝統を守り続けることでしょう。

Information

名称
夜疑神社
(やぎ じんじゃ)

堺・泉南

大阪府