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大浜公園

(おおはま こうえん)

大浜公園は大阪府堺市堺区大浜北町に位置する歴史ある都市公園です。1879年(明治12年)に堺県が、当時の砲台跡を中心に開設した近代公園が起源とされています。観光やレジャー、歴史的な観点からも注目されるスポットで、多くの施設と史跡が存在し、訪れる人々にさまざまな楽しみを提供しています。

主な施設

大浜公園内にはスポーツやレクリエーションを楽しめる施設が数多くあり、それぞれの施設は訪れる人々に多様なアクティビティを提供しています。

大浜だいしんアリーナ(堺市立大浜体育館)

「大浜だいしんアリーナ」は、堺市が運営する総合体育館で、スポーツイベントや市民の健康増進を目的とした施設です。バスケットボールやバレーボールなどの室内競技が行われ、多くの市民に親しまれています。

だいしん大浜武道館(堺市立大浜武道館)

武道の練習場としても利用される「だいしん大浜武道館」は、剣道や柔道などの武道の普及や大会の開催に活用されています。武道を愛する人々の活動の場となっています。

堺市立大浜公園相撲場

全国学生相撲選手権大会や全日本女子相撲選手権大会など、相撲の大きな大会が開催される「大浜公園相撲場」も、公園内の重要な施設の一つです。相撲ファンや地域の方々が応援に訪れる場としてにぎわいます。

大浜だいしんスタジアム(大浜公園野球場)

野球の試合が行われる「大浜だいしんスタジアム」もまた、地域のスポーツ文化を支える施設です。野球ファンや選手たちが集い、試合を観戦することができます。

その他の施設

テニスが楽しめる「大浜だいしんテニスコート」や「大浜公園プール」など、季節を問わず利用できる施設が充実しています。また、子供たちが動物と触れ合うことができる「猿飼育舎」もあります。さらに、歴史的な記念碑や観光名所も点在しており、公園内の歴史や文化に触れることができます。

歴史的・文化的スポット

明治天皇御駐蹕之跡

公園内には明治天皇の巡幸を記念した「明治天皇御駐蹕之跡」の記念碑が設置されており、日本の歴史に触れられる場所です。

大阪窯業煉瓦工場之跡

かつての大阪窯業煉瓦工場の跡地も公園内に残されており、当時の煉瓦産業の歴史を知ることができます。

擁護璽

「擁護璽」は、1854年(安政元年)12月24日に発生した安政南海地震の記念碑で、災害の歴史を伝える重要な遺産です。

樺太犬慰霊像

樺太犬の慰霊のために建立された「樺太犬慰霊像」も公園内にあり、犬に対する感謝と敬意を表しています。

旧堺水族館とその歴史

1903年(明治36年)に開設された堺水族館は、巨大水槽を誇る「東洋一の水族館」と称されるほどの規模で、多くの観光客に親しまれました。「陸の竜宮城」とも呼ばれたこの水族館は、堺市営となり、近隣の人々だけでなく観光客にも人気でした。現在、水族館の施設は残っていませんが、その一部が猿飼育舎として保存されています。

大浜潮湯の歴史

1913年(大正2年)に海水を利用した「大浜潮湯」が開業し、当時の健康ランドのような施設として人気を博しました。潮湯には浴場だけでなく、食堂や劇場、遊技場も完備しており、幅広い娯楽が楽しめました。戦前の時代には「大阪3大温泉」の一つに数えられるほどの人気を誇りましたが、戦争の影響で1944年(昭和19年)に閉場しました。

大浜公園の名所

蘇鉄山

蘇鉄山は標高6.97mの築山で、山頂には登録名が大浜公園の一等三角点が設置されており、一等三角点のある山としては日本一低い山として知られています。その独特な存在感が魅力です。

乙姫橋

1971年に竣工した「乙姫橋」は、かつての堺水族館のシンボル「龍女神像」の通称「乙姫」に由来しています。この歩道橋はもともと大阪臨海線を跨ぐために建設されましたが、現在では両地区が一体化し、役割を終えた施設となっています。

歴史と概要

大浜公園は、その設立当初より地域に愛され、多くの観光施設や娯楽施設が整備されてきました。幕末期の砲台跡地には、「一力楼」をはじめ、「丸三楼」「川芳楼」「八角萬」などの和風・洋風の観光料理旅館が立ち並び、大阪市内からも多くの行楽客が訪れる人気の観光地となっていました。

堺水族館の開設

1903年(明治36年)、大浜公園は第5回内国勧業博覧会の第2会場に選ばれ、堺水族館が開館しました。博覧会終了後も堺市営となり、「陸の竜宮城」と称されるほどの大規模な施設として親しまれました。

大浜潮湯と娯楽施設

1913年(大正2年)には、海水を利用した「大浜潮湯」が開業しました。潮湯には浴場のほか、食堂や劇場、遊技場が併設され、当時の健康ランドに近い総合施設として人気を博しました。また、1923年には潮湯内で「大浜少女歌劇」が始まり、住民や観光客を魅了しましたが、1934年の室戸台風で施設が被害を受け、解散を余儀なくされました。

戦後の変遷と現在の姿

戦時中の閉鎖や台風による被害を経て、戦後の大浜公園は観光地としての賑わいを取り戻すことが難しくなりました。1958年には工場の建設により海水浴場が閉鎖され、現在は全国学生相撲選手権大会の会場である相撲場や体育館、プールが配置された都市公園として利用されています。

年中行事

大魚夜市

毎年7月31日に行われる「大魚夜市」は、住吉大社の夏越祓の神事と連動して開催される魚市です。この行事は古くから続く伝統行事であり、多くの地元住民や観光客で賑わいます。

交通アクセス

大浜公園へのアクセスは便利で、南海本線「堺駅」の南口から徒歩7分です。観光や散策に最適な立地で、歴史と文化を感じながら訪れることができます。

おわりに

大浜公園は、歴史的な背景と豊富な施設により、訪れる人々に多くの楽しみを提供しています。地域に根差したスポーツ施設、歴史的な名所、そして美しい自然が調和するこの公園は、老若男女問わず幅広い世代に人気のスポットです。堺市を訪れる際は、ぜひ大浜公園に足を運び、その魅力を存分に感じていただきたいです。

Information

名称
大浜公園
(おおはま こうえん)

堺・泉南

大阪府