概要
SiSりんくうタワーは、総工費約659億円をかけて建設され、賃貸形式の事務所である「インテリジェントオフィス」、 同時通訳設備を備えた「国際会議場」、そして「ホテル」などが入居する複合施設です。
建設当時、大阪市の南港地区に位置するWTCビル(現:大阪府咲洲庁舎)と高さを競い、最終的にわずか0.1m差で上回り、 西日本最高層のビルとして話題を集めました。
施設構成
- 6階:りんくう国際会議場(RICC)
- 7階:フィットネスクラブ(セントラルスポーツ運営)
- 9階:展示場
- 8~26階:インテリジェントオフィス
- 1~6階および28~54階:ホテル
ホテルの変遷
開業当初は「全日空ゲートタワーホテル大阪」として営業されていましたが、2011年に「スターゲイトホテル関西エアポート」として再オープンしました。 その後、2019年には新ブランド「オリエンタルスイーツ エアポート 大阪りんくう」が展開され、2023年には「オディシススイーツ大阪エアポートホテル」が後継として開業しています。
経済的背景
バブル崩壊の影響
当ビルは、バブル経済期の計画を基に大阪府主体で建設されました。関西財界や大手企業による高層ビル建設計画が次々と頓挫する中、 完成を果たした唯一のビルです。しかし、開業当時から賃料収入は低迷し、累積赤字が膨らむ事態に陥りました。
再建への道
2005年には会社更生法の適用を受け、大阪府や新生銀行などの支援を受けながら再建が進められました。 現在は香港を拠点とする「SiS International Holdings」が運営を引き継いでいます。
主な入居施設
ホテル
- スターゲイトホテル関西エアポート:1階~6階・28階~54階に位置し、全358室を備えています。
- オディシススイーツ大阪エアポートホテル:15~26階の一部に位置し、全258室を提供しています。
その他施設
- りんくう国際会議場(RICCホール)
- フィットネスクラブ(セントラルスポーツ運営)
- 居酒屋・レストラン「本家さぬきや」
アクセス
SiSりんくうタワーは、JR関西空港線および南海空港線の「りんくうタウン駅」に直結しており、 関西国際空港や大阪市内からのアクセスが非常に便利です。
まとめ
SiSりんくうタワーは、高さ256.1mの壮大な建築美とともに、オフィス、ホテル、会議場といった多機能を備えた施設です。 日本国内で5番目の高さを誇るこのビルは、その歴史とともに多くの課題を乗り越え、現在も関西圏のランドマークとして存在感を示しています。