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和泉市

(いずみし)

和泉市は、大阪府の南西部に位置し、自然豊かな環境と都市機能が調和した魅力的な市です。市の面積は84.9平方キロメートルで、約19万の人口を有しています。大阪市内から約25キロメートル、関西国際空港からも約20キロメートルとアクセスに恵まれた場所にあります。和泉市は歴史的な遺跡や自然豊かな景観が楽しめる観光スポットが点在しています。

名所・旧跡

池上・曽根遺跡

弥生時代の環濠集落として知られる池上・曽根遺跡は、環濠(溝)に囲まれた集落で、総面積は60万m²を誇ります。このうち約115,000m²が国の史跡に指定され、弥生情報館や弥生学習館では当時の生活や文化について学べる展示が行われています。

槇尾山

和泉市内には、熊野古道の一部として槇尾山(まきおさん)も含まれています。特に舞町から小田町周辺では、歴史を感じさせる道沿いの風景が楽しめます。また、槇尾山周辺では歴史散策と自然探索の両方が満喫できます。

信太の森

「葛の葉伝説」の舞台として知られる信太の森(しのだのもり)は、和泉市の代表的な歴史的名所です。伝説によると、葛の葉は安倍晴明の母で狐の化身と言われています。周囲には鏡池があり、昔話や伝承に触れながら散策できる趣のあるスポットです。

公園

和泉リサイクル環境公園

和泉リサイクル環境公園は、四季折々の花々が咲き誇る「花の農場」をはじめ、サッカーや野球、ゲートボールなど多目的に利用できるグラウンドが整備されています。土日にはオープンカフェや地元の新鮮野菜の即売市も行われ、年間約35万人が訪れる賑わいの場です。

池上曽根遺跡史跡公園

池上曽根遺跡史跡公園は、弥生時代の環濠集落を再現した公園で、当時の住居跡や土器などの出土品が展示されています。歴史的な雰囲気を楽しみながらのんびりと散策するのにぴったりの場所です。

黒鳥山公園

黒鳥山公園は桜の名所として知られ、春には市内外から多くの花見客が訪れます。市街地からも近く、気軽に足を運べるスポットとして親しまれています。

美術館・博物館

和泉市久保惣記念美術館

和泉市久保惣記念美術館は、東洋古美術を中心に展示する美術館です。約11,000点の所蔵品の中には、国宝や重要文化財も含まれており、日本の伝統文化に触れることができます。

大阪府立弥生文化博物館

日本唯一の弥生時代をテーマにした大阪府立弥生文化博物館では、弥生時代の生活様式や文化を詳しく紹介しています。歴史好きにはたまらない施設で、子どもから大人まで楽しめる展示が充実しています。

寺院

槇尾山施福寺

槇尾山の頂にある施福寺(槇尾寺)は、修行寺として建立されました。空海(弘法大師)や行基が修行したと伝えられ、ふもとから本堂まではハイキングコースとなっており、自然の中で心安らぐひとときを過ごせます。

松尾寺

松尾寺は役小角が開山したと伝えられ、織田信長の反抗によって一度焼失しましたが、豊臣秀頼により再建されました。紅葉の名所としても知られており、秋には美しい風景が楽しめます。

神社

泉井上神社

泉井上神社は和泉国の総社で、境内には国の重要文化財に指定された総社本殿があります。ここには「和泉清水」が湧き出し、市名の由来ともなった名水です。

信太森葛葉稲荷神社

信太森葛葉稲荷神社は、安倍晴明の母で狐の化身とされる葛の葉にまつわる伝承が残る神社です。伝説的な背景を持つこの神社は、独特の神秘的な雰囲気が漂います。

道の駅・産地直売所

道の駅いずみ山愛の里

2008年に開駅した道の駅いずみ山愛の里には、地場産の新鮮野菜や加工品が並び、地域の農産物を手軽に購入できる施設です。また、地域文化に触れられる和泉市立南部リージョンセンターが併設されています。

葉菜の森

葉菜の森は、地元の新鮮な野菜や果物、手作りの加工品を販売するファーマーズマーケットです。地場産の美味しい食材を手に入れることができ、多くの地元民に愛されています。

商業施設

和泉市内には、「ららぽーと和泉」や「コストコ和泉倉庫店」、「エコールいずみ」などの商業施設も充実しており、買い物も楽しめます。

温泉

ケイエスビー弥生の里温泉

和泉市には温泉もあり、ケイエスビー弥生の里温泉では、日帰りで温泉に入ってリフレッシュすることができます。温泉は観光の合間に癒しを提供してくれるスポットとして人気です。

祭事・イベント

和泉だんじり祭

和泉だんじり祭は、毎年10月の第2土曜日と日曜日に行われる秋祭りで、市内にはだんじりを所有する町会が35町あります。岸和田だんじり祭に次ぐ規模を誇り、多くの見物客が訪れます。

いずみ音楽祭

毎年11月3日の文化の日に開催されるいずみ音楽祭は、音楽やダンス、よさこいのステージが設けられ、地元グルメも楽しめるイベントです。現在は開催されていませんが、以前は多くの来場者で賑わいました。

都市と自然が融合する街づくり

和泉市は、1970年代のオイルショック以降、大阪都心への通勤圏としてベッドタウン化が進み、住宅開発が急速に進みました。特に、市は新しい道路や公共施設の整備、企業誘致、観光振興などを推進しており、さまざまなサービス向上に取り組んでいます。

2012年には「ココロ トリコ イズミ」をキャッチフレーズに掲げ、自然と都市が調和する「トカイナカ(都会と田舎)」のシティプロモーションを開始。さらに2014年には「都市成長力ランキング」で全国第4位にランクインするなど、成長力を誇る街として注目を集めています。

和泉市の地理

和泉市は南北に細長く、南部には和泉山脈が連なり、丘陵と平地が広がっています。標高は海抜9.2メートルから885.7メートルと幅広く、市内の北部から南部にかけて地形が変化し、豊かな自然環境が特徴です。また、市は内陸部に位置しており、大阪湾には面していないため、泉州地域の市としては異例の存在でもあります。

信太山丘陵の豊かな自然

和泉市には「信太山丘陵」という豊かな自然が広がっています。このエリアは、聖神社の神域として保護され、現在も貴重な湿地や池沼が残り、希少な動植物が生息しています。信太山丘陵には絶滅危惧種のサギソウやトキソウ、また猛禽類のミサゴやノスリなども見られるため、自然愛好家にとっても重要なエリアです。

信太の森

「枕草子」にも詠まれた「信太の森」は、和泉市の北部に広がり、現在もその姿を聖神社や信太森葛葉稲荷神社にて見ることができます。このエリアにはシリブカガシの純林があり、日本国内最大規模のものとして知られ、古代の森林の姿を今に伝えています。

和泉市の歴史的背景

和泉市は古代から和泉国の中心地で、国府が置かれていた歴史ある地です。江戸時代には、伯太藩の陣屋が置かれ、地域の文化と歴史が深く根付いています。和泉市には現在も歴史的な建造物や遺跡が多く点在しており、訪れる人々に日本の歴史と文化の一端を感じさせます。

和泉市の民話と伝承

和泉市には、地元に伝わるさまざまな民話が残っています。たとえば、若樫の弘法井戸や槇尾のサルの知恵比べ、雷井戸とくわばら、光明皇后伝説、小栗判官と照手姫などの物語が語り継がれ、地域の文化的な魅力を高めています。

主要な観光エリア

和泉市は市内各地にさまざまな観光スポットがあります。以下では代表的なエリアをご紹介します。

和泉府中エリア

和泉府中は、和泉市の中心地域で、市役所や市立病院、警察署など行政施設が集まるエリアです。2015年には和泉府中駅周辺の再開発事業が完了し、複合施設「フチュール和泉」などが整備され、駅周辺の利便性が向上しています。

トリヴェール和泉エリア

和泉市中部には、大規模な住宅開発が進んでいる「トリヴェール和泉」というエリアが広がっています。この地域では、泉北ニュータウン光明池地区の開発が行われ、コストコやららぽーとなどの大型商業施設が出店し、年々にぎわいが増しています。

和泉市で楽しむ豊かな自然

和泉市には、イノシシやタヌキなどの野生動物が生息する自然豊かなエリアが広がっています。また、池やため池が多く、そこにはカスミサンショウウオやゲンジボタルといった多様な動植物が生息しており、季節ごとに訪れる人々を楽しませています。

和泉市は、このように豊かな自然と便利な都市機能が共存しており、観光にも適したエリアです。四季折々の風景を楽しめる自然環境や、歴史的な名所を訪れる旅を通して、ぜひ和泉市の魅力を堪能してみてはいかがでしょうか。

Information

名称
和泉市
(いずみし)

堺・泉南

大阪府