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聖神社(信太明神)

(ひじり じんじゃ)

聖神社は、大阪府和泉市王子町に位置する由緒ある神社です。式内社で、旧社格は府社に指定されています。また、「信太明神」や「篠田社」などの別称もあり、和泉国三宮として地域の人々に崇敬されています。

祭神とその由来

聖神社では、主祭神として聖大神(ひじりのおおかみ)を祀っています。聖大神は『古事記』に登場する大年神の御子神とされています。また、本地仏は地蔵菩薩とされています。

その他の祭神

社家の伝承によれば、次の5柱が祭神として祀られているとされます:

聖神社の歴史

創建と伝承

聖神社には、神武天皇の東征の際に瓊々杵尊が祀られたという伝承と、白鳳3年(675年)に天武天皇の勅願で信太首が聖大神を祀ったという伝承の二つが存在します。

貞観元年(859年)には官社に指定され、神階も従五位下から従四位下に昇進しました。延長5年(927年)に施行された『延喜式』の「神名帳」にも記載されています。

中世から江戸時代の変遷

鎌倉時代、南北朝時代には信太氏が神主職に就いていましたが、後に和田氏が神主職を務めるようになりました。江戸時代には豊臣秀頼によって社殿が再建され、現存する建物の一部は当時のものが重要文化財として保存されています。

神仏分離と近代の再評価

明治時代の神仏分離により、神宮寺としてあった万松院は廃寺となりました。その後、1872年に郷社、1943年には府社に昇格しています。

聖神社の境内と文化財

本殿(重要文化財)

聖神社の本殿は、慶長9年(1604年)に豊臣秀頼の命で再建されたもので、現在も重要文化財として指定されています。檜皮葺の入母屋造で、桃山時代の特徴を色濃く残す極彩色の装飾が施されています。

末社

境内には以下の末社も重要文化財や大阪府指定有形文化財に指定されています:

その他の境内の施設

文化財の数々

重要文化財

聖神社には以下の建物が重要文化財として指定されています:

大阪府指定有形文化財

平岡神社本殿は大阪府指定の有形文化財です。

重要美術品

神輿(文明15年(1483年)作)も重要美術品として保存されています。

年間行事と祭事

聖神社の例祭は毎年5月10日に行われ、多くの参拝者で賑わいます。地元の人々にとって、例祭は伝統行事として欠かせないものです。

アクセス方法

聖神社へのアクセスは、JR阪和線北信太駅から徒歩で到着できます。また、周辺には「布引の道」と呼ばれる街道もあり、歴史的な街並みが残るエリアです。

周辺の名所と観光スポット

聖神社周辺には、歴史的な名所が数多く点在しています:

まとめ

聖神社は、大阪府和泉市に根ざした歴史と文化を持つ神社で、境内の建物や文化財には桃山時代の特徴が残されています。地域の人々や訪れる参拝者にとって、古来からの信仰の対象であり続けています。周辺には歴史的な名所も多く、訪れることで和泉の豊かな歴史に触れることができるでしょう。

Information

名称
聖神社(信太明神)
(ひじり じんじゃ)

堺・泉南

大阪府