高瀬神社は、大阪府守口市に鎮座する由緒ある神社です。式内社としてその歴史を持ち、旧社格は村社です。現在も地域の人々に親しまれ、信仰を集めています。
主祭神: 天之御中主神
天之御中主神は、天地創造の神として古代から崇敬されてきた存在であり、高瀬神社の中心的な信仰対象となっています。
高瀬神社の起源は聖武天皇の勅願に基づき、行基が高瀬里に創建したとされています。ただし、主祭神の天之御中主神が古代の神であることから、さらに時代を遡る可能性があるとも考えられています。近隣で発掘された流水文様の弥生式土器は西暦紀元前後のものであり、この地で約二千年前から祭祀が行われていたことが示唆されています。
行基は高瀬川に架けた高瀬大橋や、橋を管理する高瀬橋院を設立しました。また、運河である大庭溝を開削するなど地域の発展に貢献しました。この高瀬橋院は神社の宮寺としても機能し、高瀬寺として知られるようになりました。
昭和30年代には高瀬寺跡から飛鳥時代の古瓦が出土し、茨田寺がその前身であった可能性が議論されています。これにより高瀬寺は茨田寺の跡地に創建されたと考えられています。
高瀬神社は難波宮の鬼門に位置することから、古代には鬼門の守護神としても崇敬されていたと伝えられています。また、延暦4年(785年)には早良親王がこの地で憤死するという歴史的出来事も起こりました。
高瀬神社は南北朝時代や石山合戦などの戦乱により幾度も荒廃しましたが、江戸時代の貞享4年(1687年)に再興されました。現在の社殿はこの時期に再建されたものです。また、当時は八幡宮とも呼ばれていました。
現在の高瀬神社の境内は広くありませんが、京阪電鉄土居駅前商店街の南端に位置し、巨大な楠の木が神域の森の名残を伝えています。
高瀬神社では四季折々の神事が行われ、多くの参拝者が訪れます。
所在地: 大阪府守口市馬場町1丁目1-11
アクセス: 京阪電鉄「土居駅」より徒歩約2分
高瀬神社はその長い歴史と伝統を誇る貴重な神社です。都市部にありながらも古代の息吹を感じることができるスポットとして、多くの人々に親しまれています。ぜひ一度足を運び、その歴史と雰囲気を体感してください。