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東大阪市

(ひがしおおさかし)

東大阪市は、大阪府中河内地域に位置する市で、大阪市の東側に隣接しています。その市域の東側は生駒山地に属し、奈良県と府県境を接しています。

中核市に指定されており、約48万人の人口を抱えています。大阪府内では、大阪市、堺市に次ぐ第3位の人口規模を誇ります。大阪市の衛星都市・ベッドタウンであると同時に、大阪都市圏の中心都市の一角を担っています。

また、東大阪市は「ラグビーの聖地」として知られる東大阪市花園ラグビー場を擁し、「ラグビーのまち」として全国的に名高いです。一方で、高い技術を持つ中小製造業が多数集積し、「ものづくりのまち」としても知られています。

名所・旧跡・観光スポット

記念館・資料館

司馬遼太郎記念館: 近鉄八戸ノ里駅の近くにある司馬遼太郎の自宅が保存されており、隣接する記念館ではその書斎が生前のままの形で見学可能です。司馬遼太郎は東大阪市の名誉市民でもあります。

樟徳館田辺聖子文学館も、市内の文化的施設として注目されています。

施設・競技場

東大阪市花園ラグビー場: 日本初のラグビー専用競技場で、全国高等学校ラグビーフットボール大会の会場として知られています。

東大阪市文化創造館: 近鉄八戸ノ里駅近くに位置する大規模な芸術センターで、市の文化拠点として機能しています。

寺院・神社

石切劔箭神社: 近鉄石切駅や新石切駅の近くに位置し、「でんぼ」(腫れ物)の神様として広く知られています。周辺には独特の風情を持つ商店街や、生駒山へのハイキングコースが広がっています。

枚岡神社: 河内国一宮として崇敬される神社で、枚岡駅から徒歩ですぐの場所にあります。神社内からは生駒山への登山コースが始まっており、周辺は枚岡公園として整備されています。

瓢箪山稲荷神社: 日本三大稲荷の一つで、近鉄奈良線瓢箪山駅から徒歩約5分の場所にあります。独自の「辻占」も有名です。

遺跡・城跡・古墳

鴻池新田会所: 国の史跡および重要文化財に指定されている歴史的建物で、春期・秋期に公開されています。

河内寺廃寺跡: 国の史跡に指定されている遺跡です。

若江城: 室町時代の河内国の中心で、戦国時代には争奪戦が繰り広げられた重要な拠点でした。現在は石碑が立つのみですが、多くの人が訪れています。

その他の名所

瓢箪山商店街: 近鉄瓢箪山駅前に広がる商店街で、全国で2か所しかない国道中の商店街として知られています。昼間は歩行者天国となり、夜間は自動車が通行可能です。商店街には「ひょっこりひょうたん島」のテーマソングが流れることもあります。

大阪府立中央図書館: 東大阪市内にある、地域の文化発信拠点です。

地理

東大阪市は、大阪平野の東部に位置し、市域の大部分は平坦な低地です。市内を流れる河川は天井川が多く、これにより1972年(昭和47年)には大東大水害という大きな被害を受けました。市内を流れる主な河川としては、長瀬川、恩智川、玉串川、第二寝屋川などがあります。

一方、市の東部には生駒山系が広がり、豊かな自然が残されています。生駒山系ではハイキングや自然観察が楽しめ、多くの観光客が訪れます。

歴史

東大阪市の地域は、古代には河内国の中部に属していました。この地域はかつて「河内湾」と呼ばれる湾で、後に陸地化が進み、湿地や水田が広がるようになりました。古代から開けた土地であり、豪族の物部氏が本拠を構えたことで知られています。

飛鳥時代には、中国大陸への玄関口であった難波津との街道沿いに多くの集落が形成されました。奈良時代には平城京と難波津を結ぶ街道が整備され、その街道筋にも多くの集落ができました。

平安時代以降には高野街道が整備され、市東部には静かな佇まいの旧村が点在しています。また、室町時代には河内守護に任ぜられた畠山氏が若江城を築き、この地域の中心的存在となりました。

江戸時代の発展

江戸時代中期以降、大和川の付け替え工事が行われ、新田開発が進みました。この頃から木綿の産地として名を馳せ、商品作物の栽培が盛んになりました。東大阪市の中心部は長らく湿地帯でしたが、徐々に開発が進められ、商業や農業の基盤が築かれました。

市の成立と近代の発展

1967年、布施市、河内市、枚岡市の3市が合併して東大阪市が誕生しました。その後、中核市として指定され、市役所は現在の場所に移転しました。さらに、近年では製造業の集積地としての地位を確立し、日本有数の技術力を誇る町工場が多く集まっています。

交通

鉄道

東大阪市内には、近鉄やJRなど計26の鉄道駅があります。主要な駅としては、近鉄奈良線と大阪線が交わる布施駅が挙げられ、商業圏が広がる中心的な駅となっています。また、市役所本庁の最寄り駅は荒本駅です。

バス

市内を走るバス路線には、近鉄バスや大阪シティバスなどがあり、主要なエリアを結んでいます。特に高速バスは布施駅や長田駅から東京や名古屋、関西国際空港への路線が運行されています。

道路

市内を南北に通る国道170号や東西に通る国道308号が交通の大動脈となっています。また、近畿自動車道や阪神高速道路も市内を通過しており、アクセスが便利です。

まとめ

東大阪市は、豊かな歴史と文化、自然、そして高度な技術力を持つ産業を兼ね備えた魅力的な都市です。交通インフラも充実しており、大阪や奈良へのアクセスも便利なため、多くの観光客が訪れる人気の都市となっています。歴史的な名所や観光スポットも多く、訪れる人々に多彩な体験を提供しています。ラグビーの聖地としての顔も持つ東大阪市で、ぜひ新たな魅力を発見してみてください。

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名称
東大阪市
(ひがしおおさかし)

東大阪

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