大阪府 » 箕面・豊中・高槻

吹田市立博物館

(すいた しりつ はくぶつかん)

吹田市立博物館は、大阪府吹田市の紫金山公園内に位置する博物館です。この博物館は、考古、歴史、民俗、美術工芸に関する資料を収集・保管・展示し、吹田市民の教育、学術、文化の発展を支援することを目的としています。

博物館の設立

吹田市立博物館は、1992年(平成4年)11月15日に開館しました。開館当初から、吹田市に関連する文化財や民俗資料を展示し、市民や訪問者に吹田の歴史や文化に触れる機会を提供しています。

文化財保護と資料の収集

吹田市教育委員会は、1969年(昭和44年)から埋蔵文化財の発掘調査を開始し、民俗資料の収集も行っています。また、市史編纂事業の終了後は、関連史料も博物館に引き継がれ、豊富な資料が蓄積されました。これらの収蔵資料を良好な状態で保管・研究するため、専用施設として吹田市立博物館が建設されました。

展示内容

吹田市立博物館の展示は、市民や訪問者に吹田の歴史や文化を知ってもらうため、さまざまな形式で行われています。

常設展示

第1展示室では、原始・古代から現代までの吹田の歴史を、実物資料や模型、ビデオガイドなどを使って紹介しています。第2展示室には、実物大で再現された須恵器窯と瓦窯の古代窯業遺跡が展示されています。これにより、古代の生活や文化をより深く理解することができます。

特別展示

特別展示室では、年に6回の特別展や企画展が開催され、常に新しいテーマや興味深い展示内容が提供されています。過去には「千里ニュータウン展」や「EXPO'70-わたしと万博」展など、市民参画型の展示企画も多く実施され、全国的な注目を集めています。

さわる展示と市民参画

吹田市立博物館では、開館以来、「さわる展示」も実施しており、視覚障害者や高齢者、親子連れなど幅広い層に好評を博しています。2016年(平成28年)からは「さわって楽しむはくぶつかん」として常設化され、仏像レプリカや和楽器などに実際に触れることで、より体験的な学びを提供しています。

市民参加型の展示

また、博物館の展示企画には市民が参加し、学芸員とともに展示の運営が行われることが多くなりました。これにより、市民にとって身近で親しみやすい博物館となり、地域文化の発信拠点としての役割が高まっています。

文化財と歴史的価値

吹田市立博物館は、文化財の保護にも注力しており、大阪府指定文化財や吹田市指定文化財を保管・展示しています。

大阪府指定文化財

吹田市指定文化財

博物館建設の経緯

吹田市立博物館の建設に向けて、1985年(昭和60年)から市内の文化財に関する調査が開始され、1986年(昭和61年)には建設準備委員会が発足しました。その後、紫金山公園内の敷地利用計画が確定し、1990年(平成2年)に建築工事が開始されました。そして1992年(平成4年)に博物館が完成し、開館に至りました。

特別展・企画展の歴史

開館以来、吹田市立博物館ではさまざまな特別展や企画展が開催されてきました。以下にいくつかの例を挙げます。

1992年度の特別展

北摂の仏教美術―聖と民衆の祈り―(1992年11月15日~12月13日)

1995年度の特別展

2000年度の特別展

これらの展示を通じて、吹田市の文化や歴史に関する貴重な資料が一般公開され、地域文化への理解が深められました。

アクセスと周辺情報

吹田市立博物館は、紫金山公園内に位置し、美しい自然に囲まれています。最寄り駅からもアクセスがよく、訪れやすい立地にあります。博物館の周辺には、旧西尾家住宅や旧中西家住宅などの重要文化財もあり、歴史と文化を体感できるエリアとして親しまれています。

吹田市立博物館は、展示や企画展を通して地域文化を広く伝え、また市民に開かれた博物館として、多様な活動に取り組んでいます。吹田の歴史や文化を学び、体験する場所として、ぜひ訪れてみてください。

Information

名称
吹田市立博物館
(すいた しりつ はくぶつかん)

箕面・豊中・高槻

大阪府