箕面温泉は、大阪府箕面市温泉町に位置する温泉で、多くの観光客に親しまれています。この温泉地は、風光明媚な自然環境の中で、都会の喧騒を忘れてリラックスできる場所として知られています。
箕面温泉の泉質は炭酸水素塩泉(含食塩重曹ホウ酸泉)で、肌にやさしく、身体の疲れを癒してくれると言われています。入浴後の爽快感が特徴で、特に保湿効果が高いと評判です。
箕面温泉の中心には「箕面観光ホテル」に併設された箕面温泉スパーガーデンがあり、観光客に人気のスポットとなっています。この施設は、ホテル営業開始の1968年(昭和43年)より少し前の1965年(昭和40年)にヘルスセンターとしてオープンし、現在まで長い歴史を持つ温泉街として愛され続けています。展望エレベーターの下には、お土産屋や飲食店も立ち並び、観光客のための賑やかな商業エリアが広がっています。
箕面温泉の施設は、建築家の西澤文隆が設計したもので、1968年に竣工しました。温泉街としてだけでなく、日帰り温泉、歌謡ショーや大衆演劇、ゲームセンターやボウリング場などの娯楽も提供する温泉リゾート施設として発展しました。運営は1951年に設立された大阪観光株式会社が担っており、地域の観光名所として長い間愛されています。
近年では、周辺地域に天然温泉を用いた「スーパー銭湯」の開業が相次ぎ、箕面温泉の客足が遠のく事態が生じました。その結果、2008年のリニューアルオープンを経ても集客の回復は難しく、2011年には温泉施設以外の部分が閉鎖されました。さらに2012年には経営会社である大阪観光が約36億円の負債を抱えて民事再生法の適用を申請しましたが、その後もホテル営業は継続されました。
2013年には、大江戸温泉物語がスポンサーに加わり、「大江戸温泉物語 箕面観光ホテル」としてリニューアルオープンしました。スパーガーデンも「大江戸温泉物語 箕面温泉スパーガーデン」として営業再開し、江戸情緒あふれるテーマパーク型の温泉施設に生まれ変わりました。このリニューアルに伴い、大衆演劇の再開、浴場の入れ替えなどの新しい工夫が施され、現在は曜日ごとに男女の浴場が交替するシステムとなっています。
かつて、阪急箕面駅と温泉地を結ぶ箕面鋼索鉄道が運行され、訪問者の利便性を高めていました。距離が0.1kmと短いながらも無料で利用できる珍しい鉄道であり、正式には地方鉄道法に基づく運賃無料の鉄道として運行されていました。このケーブルカーは1965年10月1日に開業しましたが、1993年に老朽化のため休止し、その後正式に廃止されました。
現在もケーブルカーの軌道は一部が残存しており、山下駅のホーム跡を確認することができますが、山上駅は2006年にホテルのプールが建設されたため、確認することができません。ケーブルカーの跡地は今も歴史を物語る遺構として訪れる人々の関心を集めています。
当時の駅は以下の通りです:
箕面観光ホテルや箕面温泉スパーガーデンへは、阪急箕面線の箕面駅から徒歩5分で、展望エレベーターを利用することでアクセスが可能です。また、千里中央駅、北千里駅、茨木市駅、茨木駅、大阪駅(梅田)などから無料送迎バスも運行されていましたが、2023年3月31日をもって終了しています。