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逸翁美術館

(いつおう びじゅつかん)

逸翁美術館は、大阪府池田市に位置する美術館で、阪急電鉄の創業者である小林一三(雅号:逸翁)が蒐集した数多くの美術品を所蔵・展示しています。

概要

逸翁美術館は、阪急電鉄および阪急東宝グループの創業者である小林一三が生涯をかけて蒐集した美術品を展示するために開館されました。小林一三の没後、彼の自宅「雅俗山荘」を展示館として1957年(昭和32年)に開館しました。雅俗山荘は、1937年(昭和12年)に建設された本館をはじめ、新館や茶室「即庵」、茶室「費隠」、正門などで構成されています。

その後、2009年に現在の建物に移転し、美術館として再設計された建築で再開しました。移転後の小林邸は「小林一三記念館」として2010年に再オープンし、小林の生涯を振り返る展示や、居住空間も見学できるようになっています。

収蔵品について

逸翁美術館の収蔵品は、茶人としても知られる小林一三が蒐集した5500点以上の茶道具コレクションを基礎としています。重要文化財に指定された15件、重要美術品に認定された20件を含むこれらの収蔵品は、茶道具のみならず与謝蕪村や呉春、円山四条派の作品を含む優れた日本美術が揃っています。

小林一三は、美術品を一括購入することなく、海外訪問の際も一つ一つ自分の目で確かめて選び抜いたもののみを蒐集していました。このこだわりが、収蔵品の質を高め、今日の逸翁美術館の魅力につながっています。

重要文化財一覧

逸翁美術館に収蔵されている15件の重要文化財の中には、以下のような作品が含まれています:

美術館の沿革

1957年(昭和32年)に財団法人逸翁美術館として設立され、その後、阪急学園と合併し、2011年には財団法人阪急文化財団となりました。この財団が現在も美術館の管理・運営を行っています。また、美術館は数回の改装や再オープンを経て、現在に至っています。

施設案内

逸翁美術館には、数々の展示室や施設が整備されています。特に注目すべき施設を以下にご紹介します。

展示室

逸翁美術館では、常設展示室と特別展示室があり、歴史的価値のある美術品が展示されています。また、阪急電鉄や阪急東宝グループの資料も展示されており、訪れる人々にとって文化財の保存と鑑賞の場を提供しています。

ミュージアムショップ

来館者が美術館の思い出として、展示に関連したお土産を購入できるミュージアムショップもあります。アートブックや小物など、逸翁美術館ならではのアイテムが揃っています。

マグノリアホール

マグノリアホールは、定期的に室内楽コンサートや各種イベントが開催される多目的ホールです。140席の座席を有し、演奏会時には108席に配置されるなど、来場者が美術館の雰囲気の中で音楽を楽しめる場として提供されています。ホールの支配人は、元宝塚歌劇団星組娘役の朝峰ひかり氏が務めています。

茶室「即心庵」

雅俗山荘内にある茶室「即庵」を再現した茶室「即心庵」も見どころのひとつです。この茶室では、茶道の精神と伝統に触れることができ、特別な茶会が開催されることもあります。

小林一三記念館(旧小林邸)

美術館の移転に伴い、かつての小林一三の居宅「雅俗山荘」は「小林一三記念館」として再公開され、当時の生活や小林一三の人生に触れる展示が行われています。庭園や書斎、茶室「費隠」など、彼が生きた時代の雰囲気を味わえる空間が広がっています。

交通アクセス

逸翁美術館へは、阪急宝塚線「池田駅」から徒歩10分の距離にあり、また阪急バス「綾羽」停留所からも徒歩7分でアクセス可能です。都心からもアクセスしやすく、便利な立地となっています。

逸翁美術館は、小林一三の美意識と文化に対する情熱が詰まった特別な場所で、彼の蒐集した美術品や文化遺産を間近で鑑賞できる貴重な美術館です。ぜひご家族やご友人と共に訪れて、日本の美術と文化の素晴らしさに触れてみてください。

Information

名称
逸翁美術館
(いつおう びじゅつかん)

箕面・豊中・高槻

大阪府