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原田神社

(はらだ じんじゃ)

原田神社は、大阪府豊中市の中央部に位置し、長い歴史と豊富な文化財を誇る神社です。旧社格は府社に属し、地元の人々から深く信仰されてきました。

概要

原田神社は、4世紀から5世紀末にかけて創建されたと伝えられており、その歴史は非常に古いものです。もともとは「祇園神社」として知られており、素戔嗚尊など五神を祀る神社として発展しました。社殿は、長い年月を経て再建や改修が行われていますが、現在も重要な文化財として大切に保護されています。

祭神

原田神社には多くの神々が祀られており、主な祭神は以下の通りです:

歴史

社伝によると、原田神社は古代に「祇園神社」として創建され、祀られた五神によって長らく信仰を集めてきました。白鳳12年(684年)には、天武天皇が神宝や神鏡、獅子頭を奉納したとされ、奈良時代から鎌倉時代にかけて牛頭天王信仰と習合されました。

社殿の再建と神号の授与

天正6年(1578年)には、荒木村重の兵火により神社の一部が焼失し、その後慶安5年(1652年)に本殿が再建されました。貞享2年(1685年)には、吉田大納言家より「原田大明神」の神号を授かり、現在の「原田神社」としての名称が確立されました。

文化財

重要文化財(国指定)

本殿 - 原田神社本殿は、五間社流造の形式を持ち、1652年に建立されました。屋根は桧皮葺で、正面には千鳥破風や軒唐破風が施されています。江戸時代前期の建築で、その繊細な意匠が国の重要文化財に指定されています。

有形文化財(府指定)

流水文銅鐸 - 弥生時代中期の銅鐸で、1781年に神社の山林から発掘されました。この銅鐸は、大阪府の重要美術品に指定されており、地域の歴史を象徴する貴重な遺物です。

有形文化財(市指定)

摂社十二神社本殿 - 摂社十二神社本殿は、17世紀初頭の建築とされており、桃山時代の様式を残す珍しい建築物です。

水田西吟撰原田神社奉納俳諧額 - 関流の算術を記した算額で、明治24年(1891年)に奉納されました。

石鳥居 - 貞享5年(1688年)に建立された花崗岩製の鳥居で、江戸時代の鳥居の建立過程を知る貴重な資料として残されています。

主な祭礼

春祭(稚児祭)

3月18日に行われる春祭は、稚児祭と呼ばれ、子供たちが主役となる華やかな祭礼です。

水無月大祓

6月30日に執り行われる「水無月大祓」は、半年間のけがれを祓う大切な儀式です。

秋祭(獅子神事祭)

10月1日から10日にかけて行われる秋祭は、豊中市の無形民俗文化財に指定されています。特に10月1日の「舞初式」や10月9日の「宵宮祭」では、迫力ある獅子舞が見どころです。

大祓

12月31日に行われる大祓は、一年の穢れを祓う儀式として重要視されています。

境内社

原田神社の境内には、複数の社が設けられており、地域の守護神として祀られています。

現地情報

所在地: 大阪府豊中市中桜塚1丁目2-18

交通アクセス: 最寄駅は阪急宝塚線岡町駅で、下車後徒歩2分の場所に位置します。また、国道176号や豊中市役所からもアクセスしやすい立地です。

周辺情報

瑞輪寺

原田神社の宮寺である瑞輪寺には、俳人・水田西吟の墓や一休宗純の子、岐翁紹偵の墓とされる僧塚があります。延宝年間には俳諧の中心地として、多くの人々が訪れました。

Information

名称
原田神社
(はらだ じんじゃ)

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