島本町は、大阪府北摂地域の三島郡に位置する町で、歴史的な風情と豊かな自然に囲まれた地域です。京都府との府境にあり、古くから交通の要衝として発展してきました。
島本町には、歴史的な名所や文化財が数多く存在し、観光スポットとしても人気があります。以下に主要な観光名所や文化財をご紹介します。
日本初の国産モルトウイスキー製造所
サントリー山崎蒸溜所は、日本で初めて国産モルトウイスキーを製造した場所として知られ、ウイスキー愛好家にとって聖地ともいえる場所です。見学ツアーや試飲も行われており、観光客に人気のスポットです。
島本町には、国宝や重要文化財として指定された貴重な文化財が数多く残されています。
島本町は、天王山と男山に挟まれ、古くから交通の要所として栄えてきました。特に山陽道が通り、朝廷と大宰府を結ぶ重要なルートでした。
後鳥羽上皇がこの地を愛し、水無瀬離宮を造営しました。上皇の崩御後、離宮跡は上皇の御影堂としての水無瀬神宮となりました。小倉百人一首に登場する「見渡せば山もとかすむ水無瀬川…」という歌も、この地の美しさを詠んだものです。
桜井地区は、楠木正成が嫡子楠木正行と別れを告げた「桜井の別れ」の地としても知られています。この歴史的なエピソードにちなみ、島本町章には楠木氏の家紋「菊水」に似せたデザインが採用されています。
豊臣秀吉と明智光秀が戦った「山崎の戦い」の古戦場も町内にあり、戦国時代の歴史的な背景も持ち合わせています。
島本町は淀川支流の水無瀬川流域に位置し、面積の7割が山岳地帯です。北西の山岳部と、南東の淀川沿いに広がる市街地が共存しています。
島本町周辺では、桂川・宇治川・木津川が合流し、季節によっては美しい霧が発生します。これはそれぞれの川の水温が異なるためです。
町内で最も高い山は631.4mの釈迦岳で、観光客にとって登山やハイキングに最適な場所となっています。
島本町は京都府大山崎町とのつながりが深く、市外局番や郵便局も共有しています。かつては越境合併も検討されましたが、現在は独立した自治体としての地位を保っています。
2021年には「住み続けたい街」第1位、「街の幸福度」第3位、「街に愛着がある」第2位を獲得し、住み心地の良さが評価されています。大阪や京都のベッドタウンとしても人気が高まりつつあります。
東海道新幹線、東海道本線、名神高速道路、阪急京都本線などが町内を通り、大阪や京都へのアクセスが良好です。さらに、国道171号線も走っており、地域の主要交通として機能しています。