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柴籬神社

(しばがき じんじゃ)

柴籬神社は、大阪府松原市上田7丁目に位置する由緒ある神社です。旧社格は村社で、長い歴史と豊かな伝承を有しています。また、「開運松原六社参り」の一社として知られ、地域の人々に親しまれています。

祭神

柴籬神社の主祭神は、18代天皇である反正天皇(はんぜいてんのう)です。その別名は「瑞歯別命(ミズハワケノミコト)」とされ、美しい歯並びの伝承から「歯の神様」として信仰されています。また、相殿には菅原道真依羅宿禰が祀られています。

神社の歴史

柴籬神社は、5世紀後半に仁賢天皇の勅命により創建されたと伝えられています。この地は18代天皇・反正天皇が都を置いた丹比柴籬宮(たじひしばがきのみや)の跡地とされており、古事記や日本書紀にもその記録が見られます。河内王朝の最後の都として、穏やかで豊かな時代が営まれた場所です。

江戸時代には「広庭神社」と称され、神宮寺として「広場山観念寺」が隣接していましたが、慶長年間の火災で焼失。その後、寛永年間に観念寺二世住持の覚夢によって再建されました。現在の本殿は1977年(昭和52年)に再建されたものですが、幣殿・拝殿は寛永期のものを残しています。

柴籬宮跡

柴籬宮跡は、大津道(長尾街道)と丹比道(竹内街道)のほぼ中央に位置し、松原荘内にある反正天皇の皇居跡とされています。ここは大阪府教育委員会によって史跡に指定されており、埋蔵文化財分布地として古墳時代の遺物も発見されています。地名には「極殿山」「大門」「反正山」など、宮跡に由来するものが多く残っています。

年中行事

柴籬神社では、年間を通じて多くの行事が行われています。特に注目される行事は以下の通りです。

開運松原六社参り

1月1日~1月15日 松原市および東住吉区に氏子地域を持つ6社(阿保神社・阿麻美許曽神社・我堂八幡宮・柴籬神社・布忍神社・屯倉神社)が共同で行う行事です。参拝者は各神社を巡り、参拝印を集めて記念品を受け取ることができます。

歯神社祭

8月8日 「歯の神様」に由来する特別な祭典です。当日の午後8時8分には、境内に設置された約400灯の庭灯が灯され、幻想的な雰囲気を楽しむことができます。また、松原市歯科医師会の後援により、多くの参拝者が訪れる夏の風物詩です。

その他の行事

神社の見どころ

境内には、寛永年間に再建された幣殿・拝殿があり、歴史的価値の高い建造物として親しまれています。また、上田町遺跡の一部として、古代の竪穴建物跡や埴輪が発見され、歴史ファンにとっても興味深いスポットです。

アクセス

柴籬神社へのアクセスは非常に便利です。最寄り駅は近鉄南大阪線「河内松原駅」で、そこから徒歩約10分で到着します。

所在地

大阪府松原市上田7丁目12番22号

まとめ

柴籬神社は、反正天皇の歴史や河内王朝の足跡を感じられる貴重な場所です。「歯の神様」としての信仰や多彩な年中行事を通じて、地域の文化や歴史を体験できます。ぜひ一度訪れて、その魅力を味わってみてはいかがでしょうか。

Information

名称
柴籬神社
(しばがき じんじゃ)

富田林・河内長野

大阪府