祭神
長野神社では、以下の神々が祀られています。
- 素盞嗚命(すさのおのみこと) - 本社の祭神であり、牛頭天王としても知られています。
- 事代主命(ことしろぬしのみこと) - 恵比須社の祭神です。
- 菅原道真(すがわらのみちざね) - 天神社の祭神として祀られています。
また、境内の末社「一宮」では、熊野宮、多賀宮、八幡宮、春日宮、高良宮の五社が合わせて祀られています。
歴史
長野神社の創建年代は不詳ですが、その本殿は1543年(天文12年)頃に建てられたと考えられています。かつては「木屋堂の宮」や「牛頭天王宮」と呼ばれていましたが、1868年(慶応4年)以降、「長野神社」と改称されました。
本殿の特徴
本殿は一間社流造り(いっけんしゃながれづくり)の建築様式で、正面には千鳥破風と軒唐破風が施されています。屋根は檜皮葺きで、風格ある佇まいを見せています。この本殿は、天文18年(1549年)の棟札がある観心寺の訶梨帝母天堂(かりていぼてんどう)や、天文12年の棟札があった堺市の多比速比売神社(たひはやひめじんじゃ)本殿と同時代に建てられたものとされています。
木屋堂の記録
長野神社の前身である「木屋堂」に関する記録は、正和2年(1313年)の後宇多院御幸記に「木屋堂御所」として初めて記載されています。その後も、元弘3年(1333年)の粉河寺文書や応永6年(1399年)の日野観音寺大般若経奥書に記録が残されており、長い歴史を垣間見ることができます。
文化財
長野神社は、国指定の重要文化財と府指定の天然記念物を有しています。
- 重要文化財: 本殿(附 棟札3枚)。1940年(昭和16年)7月3日に国の重要文化財に指定されました。
- 天然記念物: 境内にあるカヤの古木。この木は大阪府下最大のカヤの木として知られています。
現地情報
所在地
大阪府河内長野市長野町8-19
交通アクセス
最寄り駅は南海高野線および近鉄長野線の「河内長野駅」です。駅からは徒歩約5分(西へ約270m)の距離にあります。
まとめ
長野神社は、歴史的価値のある本殿や貴重な天然記念物を有するだけでなく、地域文化の中心としても重要な役割を果たしています。その魅力は建築美だけでなく、祭神や伝統に触れられる点にもあります。歴史と自然が調和したこの神社を、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。