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布忍山 大林寺・壺井寺

(だいりんじ つぼいでら)

大林寺は、大阪府松原市に位置する融通念仏宗の寺院です。山号は「布忍山」と称され、河内西国霊場の第5番札所として知られています。

寺院の歴史

大林寺の起源となる寺院は堺市美原区大饗に存在していましたが、明治初年に廃寺となりました。その後、奈良時代からの歴史を有する布忍寺が弘安年間に中興され、永興律師によって創建されました。この布忍寺は「永興寺」と改名されましたが、1873年(明治6年)の廃仏毀釈により廃寺となりました。

現在の大林寺が建てられた場所には、かつて念仏寺という寺院が存在していましたが、同様に明治初年に廃寺となっています。その後、1878年(明治11年)に念仏寺の跡地に大林寺が再興され、永興寺から木造十一面観音立像をはじめとする仏像や宝物が引き継がれました。

また、永興寺の本堂は現在、大阪府柏原市にある壺井寺の本堂として移築されています。

境内の特徴

大林寺の境内には以下のような見どころがあります。

文化財

大林寺には平安時代後期に制作されたとされる木造十一面観音立像が所蔵されています。この像は松原市指定の有形文化財として高い評価を受けています。

交通アクセス

大林寺へのアクセス方法は以下の通りです。

壺井寺

壺井寺は、大阪府柏原市法善寺にある融通念仏宗の寺院です。山号は「護法山」で、河内西国霊場の第7番札所です。

寺院の歴史

壺井寺の起源は平安時代にまで遡ります。この地には「法禅寺」と呼ばれる寺院が存在していましたが、天授年間(1375年 - 1381年)の兵火で焼失しました。その後、再建され、現在の壺井寺となったと伝えられています。

1617年(元和三年)に道念が創建したと記録されており、当初は「浄福寺」と称されていましたが、後に壺井寺と改名されました。

観音堂と避雷観音

観音堂には本尊として「銅造菩薩立像」が祀られています。この像は飛鳥時代後期の金銅仏で、「避雷観音」とも呼ばれています。鍍金が施されていたものの、兵火により一部が剥がれ落ちています。

また、かつての法禅寺の境内にあった壺のような形の井戸の上に祀られていたとされ、これが現在の寺号の由来とされています。

本堂の移築と再建

現在の壺井寺の本堂は1887年(明治20年)に再建されたもので、松原市にあった永興寺の本堂を移築したものです。

交通アクセス

壺井寺へのアクセス方法は以下の通りです。

まとめ

大阪府には、歴史深い寺院が多く存在します。大林寺と壺井寺は、その中でも特に歴史的・文化的価値が高い寺院です。平安時代や明治時代の歴史的背景を持つこれらの寺院は、訪れる人々に静寂な空間と深い歴史の魅力を提供してくれます。

Information

名称
布忍山 大林寺・壺井寺
(だいりんじ つぼいでら)

富田林・河内長野

大阪府