創建と歴史
専念寺の創建は、1597年(慶長2年)に遡ります。摂津国住吉郡中喜連村に、道善上人が開基として創建したと伝えられています。本尊として阿弥陀如来が祀られており、脇佛としては悪縁を断ち切る毘沙門天も祀られています。
1707年(宝永4年)には宝永地震により本堂が半壊し、1775年(安永4年)には大規模な改修が行われました。1882年(明治14年)には、大念佛寺の教忍から御本尊である「十一尊天得阿弥陀如来」を下賜されました。
阪神・淡路大震災とその後の復興
1995年(平成7年)の阪神・淡路大震災では、専念寺の本堂の天井や壁が甚大な被害を受けました。1999年(平成11年)には華の絵天井が、2009年(平成21年)には仏画師による対の迦陵頻伽の絵が本堂内陣の壁に奉納されました。これらの美しい装飾は、日本一美しいとされる迦陵頻伽の姿として、今も多くの参拝者から尊敬を受けています。
見どころ:迦陵頻伽の美しさ
専念寺の本堂には、左右対称に描かれた迦陵頻伽の絵があり、その美しさは日本一とされています。また、本堂外陣には華やかな天井絵も見られ、訪れる人々を魅了しています。これらの芸術作品は、仏教美術の貴重な例であり、専念寺を訪れる際の見どころの一つです。
専念寺の行事
専念寺では、一年を通じてさまざまな行事が行われています。
御本尊御回在
毎年6月3日に行われる「御本尊御回在」では、専念寺の本尊である阿弥陀如来が特別に祀られ、多くの参拝者が訪れます。
大施餓鬼法要
8月26日に行われる「大施餓鬼法要」も、専念寺の重要な行事の一つです。この法要では、亡き人々のために供養が行われ、家族や縁者が集まって祈りを捧げます。
大般若転読法要
毎年11月3日には「大般若転読法要」が行われ、専念寺の境内は参拝者で賑わいます。この法要は、長寿や家内安全を祈願するもので、毎年多くの人々が参加しています。