神社の歴史
須佐之男尊神社の起源は、羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)が大坂城を築城した際にまで遡ります。社伝によると、天正8年(1580年)、この地域を通る道(後の京街道)を「関目の七曲り」と呼ばれる屈曲路に整備し、その折に須佐之男尊を祀ったのが始まりとされています。
この七曲りは、敵軍の進軍を監視しやすくするための戦略的な構造でした。さらに、大坂城の鬼門封じとして、武神である須佐之男尊に加え、毘沙門天王も祀られました。これにより、この神社は地域の守護神として信仰されるようになりました。
主祭神と境内施設
主祭神
神社の主祭神は須佐之男尊で、戦いや災厄からの守護神として崇敬されています。
境内施設
- 本殿 - 1977年(昭和52年)に再建。
- 拝殿
- 毘沙門天王社 - 毘沙門天王を祀る社。1985年(昭和60年)再建。
- 牛頭天王社 - 牛頭天王を祀る社。
- 明治天皇御駐輦之趾の碑 - 歴史を偲ばせる碑。
- 氏子会館
- 社務所
- 関目発祥之地の碑
年中行事と祭事
須佐之男尊神社では、年間を通じて様々な行事が行われ、地域の人々にとって大切なイベントとなっています。
主要な祭事
- 夏祭り - 7月21日・22日
- 秋祭り - 10月21日・22日
年間行事
- 元旦祭 - 1月1日
- どんど焼き - 1月15日
- 節分(厄除け) - 2月
- 春祭り - 4月22日(毘沙門天大護摩神事)
- 七五三参り - 11月
- 除夜祭 - 12月31日
交通アクセス
須佐之男尊神社へは、大阪メトロ谷町線「関目高殿駅」から徒歩5分の距離にあり、アクセスが非常に便利です。
関目の地名と七曲り
「関目」という地名は、古くから存在した「榎並荘」に由来します。「関目」とは、かつてこの地に設けられた見張り所(関所)に由来するとされています。さらに、この場所は大坂城の防備のための重要な拠点でもあり、屈曲した道である「関目の七曲り」が防衛戦略として利用されました。
まとめ
須佐之男尊神社は、歴史的背景を持つだけでなく、地域の守護神として地元住民に親しまれてきた神社です。年間を通じた多彩な行事は地域文化の一部となっており、訪れる人々に深い信仰心と歴史の重みを感じさせます。大阪を訪れた際には、ぜひ足を運びたい場所の一つです。