当館は住まいの情報センターの最上階に入居しており、来館者は8階の入り口からエスカレーターに乗って10階の展望フロアに向かいます。9階の「なにわ町家の歳時記」と8階の「モダン大阪パノラマ遊覧」を観覧しながら、上から下に順路を進んでいきます。
10階の展望フロアに到着すると、「人間国宝」の認定を受けた落語家の桂米朝さんの挨拶が迎えてくれます。吹き抜けから江戸時代の大阪の町並みを一望することができます。
9階に降りると、天保期(1830年代)の江戸時代の大坂の町家や町並みを実物大で再現しています。建物や家具・調度品も、専門家による学術的考証を受け、伝統的な工法で作られており、当時の生活を表現しています。
来館者は、木戸門をくぐって江戸末期の町に足を踏み入れ、大通りの両側に並んだ商家を見ながら自由に散策することができます。展示資料は自由に手に取って鑑賞することができます。
また、音と光の演出によって、朝・昼・晩の時間帯を再現し、館内にいながら戸外の時間の変化を体験することができます。
さらに、来館の時期によって演出が変わり、「夏祭りの飾り」(春から夏)で天神祭のしつらいを、「商家の賑わい」(秋から冬)で商い(あきない)の店先の様子を見学することができます。
江戸時代の人々が年中行事や季節に合わせて座敷の道具や飾りをどのように入れ替えたかを楽しむこともできます。
8階の展示空間には、明治から現代までの大阪の住まいの変遷や市民生活の諸相を見ることができます。
特に、「住まいの大阪六景」コーナーには、明治から戦後の大阪を代表する六つの住宅が展示されています。