概要
菅原城北大橋は、淀川に架かる橋の一つで、大阪市北東部を結ぶ重要な交通インフラです。周辺の豊里大橋や長柄橋が慢性的な渋滞を引き起こしていたことから、その解消を目的として都市計画道路豊里矢田線整備事業の一環で建設されました。橋は城北公園内を跨ぎ、城北筋と接続していますが、城北公園通には直接接続していません。
かつては、普通車100円という通行料金から「100円橋」という愛称でも親しまれていました。また、以前は両岸の歩行者・自転車道と連絡がありませんでしたが、2013年に赤川仮橋の廃止に伴い代替措置として連絡スロープが設置され、利便性が向上しました。
構造と特徴
デザインの特徴
菅原城北大橋のデザインは、同じ淀川に架かる豊里大橋とは異なり、繊細かつ優雅な印象を与えます。多本数のケーブルで荷重を分散して支えるため、女性的なデザインと表現されることもあります。これに対して、豊里大橋は男性的な力強さが感じられるデザインです。
風対策の工夫
斜張橋では強風に対する設計が重要であり、菅原城北大橋のタワーには2本の柱の間に狭い隙間を設け、風の力を逃がす工夫がされています。この設計によって、台風などの自然条件に対しても高い安全性を保っています。
環境への配慮
淀川周辺にはヨシ原や天然記念物のイタセンパラが生息するワンドが存在します。橋の建設時には、こうした貴重な自然環境への影響を最小限に抑えるため、さまざまな配慮がなされました。また、城北公園内を通るため、景観を損なわない設計が求められ、調和の取れた橋が完成しました。
基本情報
- 形式:3径間連続斜張橋(渡河部)、5径間連続RC上路アーチ橋(城北公園内)、PC橋(両端部)
- 橋長:1,355.757m
- 支間長:82m
- 幅員:25.5m
- 着工:1984年(昭和59年)
- 完成:1989年(平成元年)6月
- 無料開放:2014年(平成26年)6月10日
- 総工費:234億円
交通アクセス
菅原城北大橋は、次の交通機関を利用してアクセスすることができます。
- 大阪シティバス「城北公園前」バス停
- 大阪シティバス「菅原二丁目」バス停
かつての通行料金
無料化される前は、以下のような通行料金が設定されていました。
- 普通車:100円
- 大型車(1):150円
- 大型車(2):360円
- 原動機付自転車:10円
- 歩行者・自転車:無料
料金所は東淀川区側に設置されていました。
周辺の見どころ
橋の東側には城北公園があり、春には桜の名所として賑わいます。また、公園内にはバラ園もあり、地元の人々や観光客の憩いの場となっています。菅原城北大橋を歩いて渡りながら、淀川の雄大な景色を楽しむこともでき、季節ごとに異なる風景が広がります。
まとめ
菅原城北大橋は、交通の利便性を高めるだけでなく、優れたデザインと環境への配慮が評価される橋です。無料化以降、地域住民にとってもさらに利用しやすくなり、日常生活や観光の一部として親しまれています。淀川の景観を楽しみながら、城北公園への散策やバスでのアクセスを活用して、この地域の魅力を存分に味わってください。