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住吉公園

(すみよし こうえん)

歴史と自然が調和する大阪最古の公園

大阪市住之江区浜口東に位置する住吉公園は、大阪府営公園として最も古い歴史を持つ公園の一つです。市民が楽しむための広大な公園で、花壇や池、遊具施設、そしてスポーツコートが整備されています。市民の憩いの場としてだけでなく、歴史と文化に触れることができる貴重な場所でもあります。

住吉大社に隣接し、かつてはその境内の一部で、大社の馬場が設けられていた神聖な場所でもあったという歴史的背景があります。公園の中央を東西に貫く「潮掛け道」は、かつて住吉大社の表参道として多くの参拝者が通った道でした。

住吉高灯篭

住吉公園にある「住吉高灯篭」は、住吉大社の灯篭として、鎌倉時代に創建された日本最古の灯台と言われています。現在の灯篭は、1974年に元の場所から約200メートル西に移設され復元されたものであり、内部は2005年に改装されて史料館として一般公開されています。一般公開日は毎月第1・第3日曜日の10時から16時までです。

公園の歴史

住吉公園は、大阪府営公園として1873年に浜寺公園と共に指定され、大阪で最も古い公園のひとつとされています。開設当初は現在よりも広い敷地面積を誇っていましたが、1884年に阪堺鉄道(現在の南海本線)が公園の東側を縦断する形で敷設され、さらに大正時代には国道26号(当時は国道16号)が公園を横断することとなり、公園の面積が縮小されました。これに伴い、1918年から1924年にかけて、国道より西側の敷地は廃止され、現在の形に整備されました。

住之江公園の誕生

住吉公園の縮小の補填として、約1.5キロメートル西に新たに住之江公園が建設されました。これにより、住吉公園はその役割を一部住之江公園に引き継ぎながらも、歴史的な公園として地域に残されています。

歴史的背景

住吉公園がかつて住吉大社の一部であったことは、歴史的に重要な要素です。特に鎌倉時代の元寇の際には、住吉大社で「浜祈祷」が行われ、住吉の浜が蒙古撃退のための祈祷の場として使用されました。この「浜祈祷」が行われた場所が、現在の住吉公園の西側に位置していたとされています。現在では住吉公園は完全に内陸にありますが、かつては海が非常に近く、この地は白砂青松の美しい風景が広がる「住吉模様」の地として知られていました。

住吉模様の原景

住吉公園の近くには、かつて海が広がっており、その風景は日本の美しい景色の象徴とされる白砂青松が見られました。この「住吉模様」は、日本の風景美の典型とされており、住吉大社とその周辺の自然が作り出す景観は多くの人々に愛されてきました。

アクセス情報

住吉公園へのアクセスは非常に便利で、以下の公共交通機関を利用することができます。

鉄道でのアクセス

南海本線の住吉大社駅から西側へすぐの場所に位置しており、非常にアクセスしやすい立地です。また、阪堺電気軌道の住吉鳥居前や住吉停留所からも徒歩で簡単に到達できます。

バスでのアクセス

大阪シティバスの住吉公園停留所を利用すれば、公園の目の前で降車することができます。国道26号に面しているため、自家用車でのアクセスも便利です。

まとめ

住吉公園は、歴史的にも文化的にも重要な大阪の公園であり、住吉大社との深いつながりを持つ場所です。花壇や遊具、スポーツ施設が整備されている一方で、鎌倉時代から続く高灯篭や住吉模様の景観が残されており、訪れる人々に歴史の重みと自然の美しさを感じさせてくれます。地域の人々に愛されるこの公園は、今もなお大阪の象徴的な場所として、多くの観光客や市民が訪れています。

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住吉公園
(すみよし こうえん)

大阪ベイエリア

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